月別アーカイブ: 2009年10月

病院バトル2009 - Part5 –

 昨日は立川ジェシージェイムスでCieLi(田中詩織さんと上野山英里さんのユニット)のライブでした。田中さんのヴィオラは楽器自体の音も彼女自身の歌い方もとても豊かで,私自身も往きよりも帰りの方が少し元気になって車を運転することができました。ヴィオラならではの音域と帯域特性,ベースの帯域との関わり,その他いろいろイロイロ色々考えさせられたライブでした。参加できてよかったです。

 立川ジェシーには今週末31日にも河波浩平 (vo.) 君のライブで再出演します。田中詩織さんとは来月千葉でコンサートがありますが整理券はすでに完売したとのこと。上野山さんとは来月1日彼女のトリオで六本木のソフトウィンドというお店に出演します。その他今週27日にははたけやま裕 (perc.) さんのセッション,28日には長谷川由里香 (vo.) さんのセッション,29日には上田裕香 (vo.) さんのセッションと楽しみなライブが続きます。同じ「セッション」と言ってもどれもテイストの違うものばかりで今週は私自身にとっても退屈知らずな毎日になりそうです。(→Live Info.)

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 現在ここで「病院バトル2009」を連載中(という程のモノか)ですが,どうもリアルタイムで進行中の出来事だと勘違いされてしまうらしく,友人たちから「鼻が悪いんだって?」と面前やメールで心配されるという現象が起きております。耳鼻科に通い始めたのは4月の出来事でして,現在はすでに通院を終えており副鼻腔炎も一応治っております。3月から10月までここの更新を休んでいたのでその間に起こった出来事を回顧していこうという試みを行っており「病院バトル」もその一環な訳であります。心配してくださった方には申し訳ありませんが10月26日現在ワタクシは何の病気にもかかっておりませんのでどうぞご心配なきようよろしくお願い申し上げるものであります。

 (しかし10月は忙しかったので病気は持っていないものの体は疲れ果てております。月一で通ってるマッサージが唯一の楽しみです)

 …さてさて前回の続き。

 副鼻腔炎という病気を知って以降,最初に驚いたのはこの病気に罹患したことのある人が仕事仲間の中に結構いることでした。MRIを撮った後の最初の仕事で副鼻腔炎の話を仲間にするとキーボードのSさんもドラムのHさんも「罹ったことがある」とのこと。Sさんは私と同様長期間の投薬で治したタイプ。「多分耳鼻科でもらう薬ってね,『クラリス』と『ムコダイン』っていう薬だよ」という予言もドンピシャ。Hさんはなんと手術経験者。しかも内視鏡ではなくメスによる昔ながらの手術。この旧タイプの手術というのがな,なんと,上唇の裏側と歯茎の間から切開していくという全身麻酔でも勘弁していただきたいシロモノ。採血の注射針が怖い私にそんな手術が受けられる訳がありません(受けずにすみましたケド)。その他ピアノのUさんも一時期罹患したとかで「膿が痰になって出てくるのが辛かった」とのこと。どうやら一口に副鼻腔炎といっても,みな症状も治し方も一律ではないようです。

 ともかく「クラリス」を1日1回,「ムコダイン」を1日3回食後に飲むという生活が始まりました。「食後の服用」をサボったことはないのですが,不規則なミュージシャンの生活では食事自体が1日2回になってしまう日がしょっちゅうあるのが難点で,「クラリス」は正しく減っていくのですが「ムコダイン」の方は日が経つにつれ余剰が目立つようになってきました。もちろん医者には内緒です(笑)
 薬は1週間ごとにもらいに行き,2週に1度は診察も受けることになりました。鼻の奥を診るために金属の棒を突っ込まれるのは少し痛いのですが,その度に先生が「(フッと笑って)やっぱり大人は我慢できるのね」とか「子供なら大泣きね」とか言うのがこの仕事の大変さを物語っているような気がしました。実際患者はほとんどが保護者付きの子供であり,子供が入っているときの診察室からはほぼ例外なく絶叫と言っていいほどの泣き声が聞こえてきます。実際には私と同じような事しかされていないケースがほとんどだと思うのですが,子供にとってはやっぱり怖いでしょうし(つかオレだってホントは泣きたい),そんな泣き暴れる子供を1日に何十人と診なければならない耳鼻科医師の業務は激務と呼ぶにふさわしいと言えます。ちなみに私が診てもらっていたのはたいてい午前11時台でしたが,整理番号は40~50番台である事がほとんどでした。きっとこの先生は一日に100人前後の患者を診ているのでしょう。頭が下がります。でも痛いのはイヤ。

 …Part6へ続く。


 

病院バトル2009 - Part4 –

 「箭島・村上プロジェクト」,ご来場誠にありがとうございました!

 いやーしかし頑張った。同じ月に2回もリーダーセッションをやるのは初めての経験でしていろいろと大変でしたが,両日とも大変楽しい内容となり今はとても充実した気分です。原田さん末永さん,素晴らしい曲と演奏をありがとうございました。村上さん,これからもコンスタンスに双頭セッション企画していろいろな人を呼びましょう。そして先週のブートキャンプと並んで平日にも関わらず足を運んでくださった皆様,本当にありがとうございました。これから家で一人ひっそりと打ち上がります。
 …それにしても先週より今週の方がよっぽど「ブートキャンプ」だったッスね。曲難しかったー(笑)

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 …前回の「病院バトル」の続き。

 最寄り駅からほど近い場所にあるI耳鼻科はなかなかの繁盛っぷりで,扉を開けると狭い待ち合いのベンチに山盛りのお子様たちとそのお母様たちと何人かの老人がぎっしり。やぢまが受付したのは昼過ぎ(14時頃だったか)だったんだけど,初診ということもあってかたっぷり1時間以上待たされました。ベンチの一角でレム睡眠に入りかけた頃「やぢまさんどうぞー」と看護婦さんの声が。
 ここの先生は50歳台かと思われる,いやに眼ヂカラのある女医さん。例によってMRI画像を見てもらうの図。

 医「この写真でも副鼻腔炎があることは判るのだけどね,頭部全体を対象にしてるでしょう」
 や「はい」
 医「炎症がどのくらい広がってるかはね,鼻の部分だけ集中的にスライスしないと詳しく判らないの」
 や「なるほど」
 医「うちはレントゲンしかないからいずれどこかでCTかMRIで鼻だけを撮ってもらいたいんだけど,まずは鼻の中を見せてちょうだい。ちょっと不快かもしれないけど」

 何せ当方は採血をされただけで気持ち悪くなってベッドに寝かされたことのある腰抜けです。「少し不快なことをする」と宣告されただけで早くもめまいがしてきました。果たしてお医者様が取り出してきたのは二股に枝分かれしたゴムチューブの先にレンズが付いているというシロモノ。カタツムリの角みたいでカワユイと思えないこともないですが,これが今から自分の鼻の中に入っていくのかと思うともう全てを投げ出して逃走したい気分です。「ごめんね,少し我慢してて」と言いながら容赦なくチューブを挿入していく先生。痛くはないのですが普段触れられることのない鼻腔のものすごい奥がむずむずしてホントに不快です。しかしその小さなレンズはかなり高性能らしく,先生が見つめるCRTには明るく照らされた鼻腔内の画像が鮮明に映し出されました(気持ち悪いんだこれがまた)。チューブをしまった女医さんは背もたれが直角の椅子でぐったりしている私と膝を突き合わせ,ものすごい近距離で私の副鼻腔炎がそれほどひどいものではないと説明してくれました。

 医「鼻水とか痰は出てくる?」
 や「出てこないです(ぐったり)」
 医「この程度の副鼻腔炎ではね,まず最初に抗生物質と痰切りの薬を飲んでもらうのよ」
 や「はい」
 医「ちょっと大変だけどね,3ヶ月から半年くらい,長期で根気よく飲んでもらうの」
 や「それで治るんですか」
 医「ほとんどの場合治るんだけど,それでも良くならない場合はね」
 や「は,はい」
 医「(顔を近づけて)手術

 し,死ぬ

 医「大丈夫よ,今は内視鏡でできるからそんな大手術にはならないの」
 や「しょ,しょうなんでひゅか(すでに死にかけ)」
 医「(フッと笑って)まぁできれば手術はしたくないわよね」
 や「もちろんでしゅ」
 医「まずは1週間分薬を出しておきます。なくなったらまた取りにいらっしゃい」
 や「わかりましゅた」

 最後に機械で鼻の中に薬を噴射してもらい,受付でお金を払い隣の薬局で薬をもらってようやく釈放。思えば耳鼻科にかかった経験など遠い子供の頃の記憶にしかありません。おそらく30年ぶりくらいと思われる久々の耳鼻科体験は精神的ダメージが大きく,家を出たときよりだいぶ具合が悪くなって帰宅しました。

 …Part5へ続く。


 

病院バトル2009 - Part3 –

 ●「Live Info.」に2件追加。


(↑クリックで拡大,ドラッグ&ドロップでダウンロード)

 さあいよいよ超絶グルーヴマスター,村上広樹さんとの初の双頭セッションが本日(10/20 Tue.)新宿サムデイにて行われます。思えば村上さんと初めてお会いしたのは同じサムデイでのかなりスタンダードジャズ的なセッションでしたが,リハを終えた段階でなぜか両者に流れているファンクな血をお互いに嗅ぎ取り意気投合し「いつか一緒に何かをやろう」と言い合っていた仲なのです。今回のセッションは私にとってそれが初めて実現する待ちに待った日であり,しかも初回はあえてファンクにこだわらずジャズからポップスまで,インストから歌ものまでセッションらしく何でもやってみようという楽しみな企画です。原田さんと華ちゃんの超素晴らしいオリジナルの中からも,私が特に好きな曲を選んで演奏する予定です。あぁ我ながらなんという素晴らしい人選。皆様のお越しをお待ちしております!

 †

 …前回の「病院バトル」の続き。

 4月13日月曜日,朝早起きして横浜市民病院へ。でかいMRI写真があるのでクルマで行ったところ病院の駐車場が大人気で乗用車の長蛇の列(ただ狭いだけかもしれないが)。なんとか受付時刻ぎりぎりに入庫し案内された脳外科で画像を提出し待つこと30分,「ヤジマさんどーぞー」と呼ばれドキドキしながら入室。お医者様は40代初め頃と思われる男性の先生。前の病院と同じようにバックライトで照らされたやぢま頭部の輪切り画像が。

 医「ヤジマさんね,近くの病院で頭痛検診を受けたんですね」
 や「はい」
 医「これ,結論から言いますと脳外(「のうげ」って略してた)的には何も問題なさそうです」
 や「そうなんですか? 何か『脳がズレてる』って言われたんですが…」
 医「あぁ,コレ(一枚の写真を指差す)のことでしょ,これ『くも膜のう胞』って言ってね」
 や「はい(…何か怖そうな名前)」
 医「たまになってる人がいるんだけど,まず何も起こらないから大丈夫」
 や「そうなんですか」
 医「診てくれた先生って幾つくらいの方?」
 や「かなりご年配に見えました。60代かと」
 医「そうなの。まぁ僕の方から『大丈夫です』って手紙書いておくから渡しておいて」
 や「わかりました」
 医「何もなくてよかったね,心配したでしょ」
 や「いやーホントによかったです,でも副鼻腔炎についてはどうなんでしょうか」
 医「副鼻腔炎は確かにあるみたいですね,これは耳鼻科で治してもらった方がよいでしょう」
 や「これが治ったら頭痛も治るんでしょうか」
 医「それは断言できませんが,良くなる可能性は十分にあります」

 くも膜のう胞については先生が図を書いて丁寧に説明してくれました。親切な先生にお礼を言って病室を辞し車に戻り,ケータイで自宅近くの耳鼻科を探すことに。ホントはそのまま同じ病院の耳鼻科に行ければよかったのですが,横浜市民病院は完全予約制で急患以外の飛び込み外来は受け付けてくれないんだそうです。
 自宅もより駅から5分ほど歩いたところにある耳鼻科を首尾よく探索し車で出発。この耳鼻科の先生がまた傑作個性的な先生でした。

 …Part4へ続く。


 

病院バトル2009 - Part2 –

 「やぢまブートキャンプ」たくさんのご来場誠にありがとうございました。MCで扇谷君が何度も強調してた「同年代っていいものだよね」という言葉,私も本当にそう思います。私たちの生まれた1973年は第2次ベビーブームのど真ん中であり同世代の人間が非常に多い訳です。受験戦争では倍率が高くて苦労しましたが(って言っても比較体験もできませんが 笑),こうして社会に(それもフリーランサーの多い業界に)放り出されてみると同世代の仲間が多いことがどれだけ励みや助けになってきたことか。そして扇谷君も堤さん染谷君も「Funky Jazz Session」の名に恥じない本当にファンキーなグルーヴでした。智恵子姐さん,貴女はホントに凄い人だよ。

 さて興奮も醒めやらぬ来週20日には新宿サムデイにて超絶ヘヴィー級ドラマー村上広樹さん(この方のファンクグルーヴも圧巻です)との双頭リーダーセッションがあります。ジャズ界の極悪同盟とも言うべきこの新リズムセクションの上に原田芳宏さん・末永華子さんという癒し系のお二人を迎えてジャズ/ラテン/ファンク/ブラジル,オリジナル/カヴァー,インスト/歌ものと,全てにおいて飽きさせないカラフルなセッションを繰り広げたいと思います。何かね,今回の「ブートキャンプ」を終えて「20日もきっと最高のセッションになる!」という予感がしてきた(笑)


(↑クリックで拡大,ドラッグ&ドロップでダウンロード)

 …さて,前回の「病院バトル」の続き。

 †

 医 者「撮っておいてよかったと思う」
 やぢま「え?」

 やぢまの頭部を輪切りにしたMRI画像群を見て物騒な一言目を発する老医師。…ま,まさかアレ? ひょっとしての,の,脳腫瘍とか?

 医「例えばこの写真」(伸縮棒で指す)
 や「は,はい」
 医「白い部分があるだろう」(棒でつつく)
 や「…あります(の,の,脳腫y)」
 医「これは副鼻腔炎だと思う

 …知らない病名登場。

 や「…フクビクウエン?」
 医「蓄膿症って聞いたことがあるだろう? きっとこの白い部分は鼻の奥に溜まっている膿だ」
 や「…。これって手術が必要だったりするんですか」
 医「切らなきゃならん場合もある」
 や「(げんなり)いずれにせよ耳鼻科に行かなきゃならん訳ですね」
 医「それだけじゃない,こっちを見てご覧」(別の写真を棒でつつく)
 や「はい?」
 医「膿で脳が圧迫されて左右で位置がずれている

 脳ずれベーシスト やぢまゆうぢ

 医「頭痛はこれが原因かもしれない」
 や「治るんですか,それ…」
 医「紹介状を書いてあげるからこの写真持って市民病院の脳外科に行ってきなさい」

 脳外科にかかるのなんて初めてですし医者に紹介状書いてもらうこと自体が初めてです(ネコでは経験済みだけど)。もちろん副鼻腔炎だって初めてですしそもそもMRIのような精密検査自体が初めてだったのに,予想外に次ぐ予想外の展開に頭が混乱しない訳がありません。だいたい脳ズレってどうやって直す訳? 頭蓋切開して脳髄露出させて粘土細工みたいにつまみ出したりとか? 死ぬじゃん

 ともかくこのバッドニュースをでかい写真フィルムとともに家に持ち帰り,家族に顛末を話して翌日市民病院の予約を取り付けました。3日後に脳外科に来てくれとのこと。既に私の脳内はブラック・ジャックの1シーンのように線鋸で頭蓋を開けられアタマの皿を取り外される妄想に取り憑かれています。しかしそれにしても生まれてから今の今までこんな大病(疑いですが)と全く無縁でやってこられたなんて,丈夫な体を与えてくれた両親に今更ながら感謝するしかありません。

 とは言っても今年に限って妙に医療費がかさむよなぁ。正月も強制寝正月だったし。

 …Part3へ続く。


 

病院バトル2009 - Part1 –

 ●「Live Info.」に8件追加。
 引き続き「やぢまブートキャンプ」宣伝強化週間です。またもや更新に気づかれないと悔しいので緑色で強調しておきます。気がつけば当日まであと3日。次回の更新はきっとキャンプ終了後になることでしょう。あっあのね,「ブートキャンプ」とか言っても普通のライブですからね。筋骨隆々の黒人とか出てきませんし終演まで延々と踊らされ続けるとかいったこともありませんから安心して見に来てください。


 †

 今までに何度かここにも書いたのだけどやぢまは中学生くらいの頃から頭痛持ちでして外出には頭痛薬が欠かせません。ひどいときには気分が悪くなったりもしますが,たいてい早めに薬を飲めば持ちこたえられる程度のものですので現在に至るまでその頭痛をそれほど深刻に考えたことはありませんでした。
 ところが今年3月中旬のこと。ギターの山田豪君のリーダーセッションで演奏中に突然後頭部から頭痛がおこり,それは今にも卒倒してしまいそうな,それまでに経験したことのないひどいものでした。なんとか1stセット終了までもちこたえて常備している薬を飲み,豪君にその事を話すと「やぢまさん一度病院でCT撮った方がいいスよ,僕も以前CTやって医者からもらった薬で頭痛なくなりましたから」とのこと。幸い薬がうまく効いたのか2ndが始まる頃にはだいぶ楽になったのでその日のライブは事なきを得たのですが,確かにその日の頭痛にはちと恐ろしさを覚えたので素直に豪君の助言に従おうと思いつつ帰路につきました。

 数日後,アレルギーの薬をもらいに近所の病院に行くと待合室に「頭痛検診始めました」の張り紙が。何やそれ,冷やし中華じゃあるまいし…と一瞬目をそらしたものの,例のライブのときの頭痛を思い出し受付に「いまからでも受診できるんですか?」と尋ねると「大丈夫です」との事。この病院にCTがあるのかどうか判らないものの,思い立ったが吉日と考え内科の用事を済ませた後に検診を受ける事にしました。
 頭痛相談の医者は内科でも見た事のある老先生。ライブでの頭痛の話をし型通りの質問に答えると「まぁともかくMRIをやろう」との事。やぢまはこの時点ではMRIの事はよく知らなかったのですが,後で調べてみたところ輪切り写真を撮る事が出来るのはCTと同じなんだけれど,放射線を使わないので被曝がない点,そのかわりCTに比べ多少時間がかかる点などが異なるようです。(あと耳元で機械音がうるさいとか)

 MRI撮影は30分ほどで終了し,内科の前で待つように言われ「まぁ大方どこも異常なくて『運動不足なんじゃないの?(プ』とか言われるんだろうな~」などと思いつつベンチに座って呼び出しを待っていたところ,大して待たされもせず「ヤジマさんどうぞー」と名前を呼ばれました。中に入るとバックライトの上に貼られた自分の頭部の輪切り写真がずらり。中でも眼球の断面が鮮明に写っているショットはなかなかのホラー度であり「こりゃヨメに見せたら寝込むな多分」などと想像していると写真群を睨んでいた老先生から予想外の一言が。

 「撮っておいてよかったと思う」
 「え?」

 …Part2へ続く。