篩(ふるい)

 ちょっと更新が空いてしまいました。業界でコンサート・ライブ・レッスン関連の中止が相次ぐ中,サイトの更新くらい余裕でできそうなもんですが,最近ライブとあまり関係ない事が忙しくて家にはしょっちゅう居るのに全然休めてないです。私,Final Cut Proが上達し過ぎてそのうち映像会社とかに就職できたりするんじゃないかしら。

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 さて個人的な状況を報告をいたしますと今月は私,ホールとか大型ライブハウスでのお仕事が元々全然入ってなくて(笑),これを書いている段階では中止になった公演はありません。ただ来月以降ではやはり大きなコンサートが延期になったりもしていますので,Scheduleのページなどご確認いただければと思います。

 今月の小規模ライブの中にはリーダーバンド「箭島裕治BOOT FUNK!」のライブ(3/19@日吉Wonder-Wall Yokohama)も控えており,会場さんとの合意の上で予定通り開催する方針であります。こればかりはもう演者サイドの一存で決行する訳にはいかず,私たちがやりたくても会場さんの事情で無理ならできませんし,無論逆もまた真なりです。規模が大きくなればなるほど関係者さんの数も増えそれぞれの意向も複雑に食い違うでしょうし,全国各地の公演中止の裏側にどれだけ多くの人の苦悩や葛藤があったかと想像すると頭を垂れるよりありません。

 最近,SNSで「変な言い方ですが,粛々とライブをやっていきます」という趣旨の事を書いておられる音楽関係者さんがいました。「粛々とライブをやる」。私には,この言い方が変というよりも妙にストンと胸に落ちる,一番納得のいく言い方のようにむしろ思えました。仮に猖獗がなかなか治まらなかったとして,音楽家たちも永続的に自粛を続けることはできないでしょうし,生の演奏を聴きたいお客さんたちもそういつまでもライブを我慢し続ける事もできないでしょう(笑)。後半部分は不遜かつ楽観的に聞こえるかもしれませんが,お客さんたちに本当にそう思ってもらえるために,結局のところ私たちの方が「自分にしかできない演奏」「自分のバンドでしか聞けない音楽」を突き詰めるしかなく,演者にとってはそれを追究する良い機会なのだとも思えます。
 今多くのミュージシャンさんたちが試行しておられるオンライン上でのライブなども逆境下ならではの知恵であり私も面白そうだなと思っていますが,それを試そうと試すまいと,自分のバンドのリアルなライブのブックは会場さんとの合意が取れる限りは粛々と続けていきたいなと考えています。小規模であれば社会的責任がないとはもちろん考えていませんが,小規模なものまで全て自粛しても仕方がないという方向にいずれは行くと思いますし,もう行き始めているのではないかとも思えます。

 あとはもう,演者・会場・観客の3者がお互いに個々レベルで健康や感染防止に気をつけまくるしかありませんよね。普段だって「あれインフルかも」と思ったらお客さんはご来場を諦めるでしょうし,私たちだってメンバーの一人がインフルに罹ったら流石にトラ入れますから。あれ,これって以前実際にあったような(笑)

 そんなわけでして,3/19(木)は2ヶ月ぶりのBOOT FUNK!ライブです。さすがにもう「レコ発」とは銘打っていませんがもちろんCD販売もいたします。今回のライブのテーマは「発散」です(笑)。ご予約はこちらのページからどうぞ!