月別アーカイブ: 2004年2月

病院バトル<後編>

 …いや,バトルと言っても病院で誰かと戦った訳ではないです。強いて言えば私が勝手に自滅しただけというか。

 

 

 †

 

 「あらぁ血管細いわねぇ」

 

 重ねて言いますがやぢまは採血童貞です。こんな事言われた日にゃさすがに若干逃げ腰になります。これはひょっとしてアレか,よく本なんかで出てくる「最初は失敗」ってやつか。そいつはちょっと勘弁していただきたい今日この頃なので僭越ながらこちらから一つの提案をさせていただきました。

 

 やぢま「あ,あの,左腕にしてみるというのは」

 看護婦「そうね,そうしましょうか」

 

 

 あゝ我ながら何という妙案…などと自惚れつつ左腕をまくってみたのですが,どうやらこちらにも楽に血を採れそうなカモは見つからない模様。なんなら足でもまくってみますかオネヱサン,まさかこのまま見切り発車なんて事はないですよね? ね?

 

 看護婦「ぢゃあこの辺でやってみますか」

 

 あっさりと見切り発車宣言。しかも看護婦がおもむろに外したキャップの下から出てきた注射針を見てやぢまはチビりそうになりました。想像を遥かに超える太さ。鋭角に尖らせてある先端部。内部が空洞になっているのもはっきりと肉眼で観測できます。∴痛そう。

 

 看護婦「親指を中に入れてしっかり力を入れていて下さいねー」

 

 入れるなと言われても入ります(泣)

 

 看護婦「チクッとしますよ~」ブスッ。

 

 

 

 看護婦「…出ないわね」

 

 


失敗

 

 看護婦「ごめんなさいね痛かった?」

 やぢま「…」

 看護婦「やっぱり右腕にしましょうね」

 やぢま「…あ,あの」

 看護婦「?」

 やぢま「き,気分が」

 

 …情けないことに貧血を起こしてしまった模様。すぐに採血室の奥のベッドが並んでいる部屋へ連れて行かれ点滴を受けているヂイサンの隣に寝かされました。

 看護婦「ごめんなさいね私が一回で決めないから」

 いいえ私の血管と根性が細いからいけないのです。

 看護婦「楽になったらもう一回やりましょうね

 やっぱリベンジするのか。何かもうこのまま逃走したい気分ですが頭がクラクラして起きあがれそうもありません。ともかく深呼吸して気を落ち着け,毛布をかぶりました。

 

 …

 …

 …

 

 カチャ  カチャカチャ

 物音に身を起こすとさっきの看護婦さんでした。しかも採血キット持参。

 看護婦「あー寝てていいから。このままやるからね」

 やる気満々な御様子です。再び注射針のキャップを外していわく「今度はね,いっちばん細いの持ってきたから

 

 

最  か  そ  を  っ  ほ  か  た  で  が

初  ら  れ  使  て  し  っ  の  す

 

 †

 ようやく無事採血を終え,少しそのベッドで休んでからレントゲン室へ行き,胸部を撮影して待つ事30分。検査の結果はインフルエンザも肺炎もシロでした。「まぁ普通の気管支炎ですね,風邪のひき始めなんでしょう」という診断で5日分の薬を貰って帰ったのですが,確かに症状のヤマはこのあと訪れ熱は38.4度にまで達しました。現在やっと平熱に戻りましたが頭はボーッとしたままですし動くのも億劫です。久々にキツい風邪でホント往生しましたがそれよりも何よりも採血ごときで貧血を起こしてしまう自分の情けなさに感動(感動?)。いずれ手術などをしなければならない時にはいったいどうなるんでしょうね私。「手術します」と宣告されただけで卒倒したりして。

 

 

 ●「Live Info.」に1件追加。


 

病院バトル<前編>

 1年2カ月振りの風邪ひきさんになってしまったやぢま君です。ただでさえめったに病気にならないのに37.9℃などという数字をたたき出した事などホントにいつの事だったか思い出せない始末。病院などには行きたくないのですが「イ」のつく感染症だとマズいので朝8:30の受付開始に合わせて近所の大きな病院へ。初診という事もあり実際に医者の前に座るまでに30分ほどかかりましたがもっと長い待ち時間を予想していたのでちょっと拍子抜けなくらいでした。型通りに症状を伝え,のどの奥を見せて背中に聴診器を当ててもらいました。

 

  医 「のどは赤いですねえ。痛いでしょう」
 やぢま「はぁ,結構痛いッス」
  医 「インフルエンザかもしれないんでね,鼻水で検査をしましょうね」

 

 は,鼻水。検尿みたいに自分で洟をかんできて看護婦に提出するのか。なんか検尿より嫌だなぁ。でもインフルエンザかどうかが一番肝心な事なのでこれを迂回する訳にもいきません。

 

 やぢま「…お願いします」
  医 「それとね,…レントゲン撮りたい?」
 やぢま「…(『撮りたい?』とか訊かれても)」
  医 「いや『撮りたい?』っていうのも変な話だけどね,まぁ無いと思うんだけどもし肺炎なんかがあるとまずいから」

 

 なるほど。まぁ確かに無さそうですけれどもやぢまは会社員ではないので健康診断もめったに受けないですし,こういう時に撮っておいてもらったほうがいいかも知れません。

 

 やぢま「…それもお願いします」
  医 「うん一応撮っておいたほうがいいよね,あと簡単な血液検査もしておきましょうね」
 やぢま「はい」

 

 「はい」なんて言ってしまったもののやぢまは恥ずかしながらこの歳になるまで採血なるものをした事がありません。体に針をぶち込む事自体がたぶん中学の時のBCG以来です。でもまあ予防注射やツベルクリンなんかの細い注射針を思い浮かべるとそんなに痛そうな気もしませんし,受付票を貰って採血室に向かう時もさして恐怖感はありませんでした。

 問題の採血室を覗くと7~8歳くらいの子供が大人しく採血を受けている模様。受付票を渡して長椅子に腰掛けているとほどなく「ヤヂマ ユウヂさ~ん」と呼ばれました。

 

 看護婦「ぢゃあまずインフルエンザの方を確認します,鼻水を採りますからね」
 やぢま「…はい(「採る」? 自分で洟かむんぢゃないの?)」
 看護婦「ちょっと痛いですけど我慢して下さいね」

 

 などという前口上とともに長~い綿棒登場。おいちょっと待てソレをワタクシの鼻に突っ込もうというのか,せめて自分でやらせてkんぐ。ふぐ。

 

 看護婦「はい終わりましたよ,ごめんなさい痛かった?」
 やぢま「…大丈夫です」(痛)
 看護婦「そしたら次は採血ね,ハイ腕まくって」

 

 大人しく右腕をまくるやぢま。するとひじの裏側当たりの静脈を見てあちこち指で触りながら看護婦が言い放ちました。「あら~血管細いわねぇ」

 

 

 …後編に続く。


 

ライバル

 前に「」のライブで水戸に行った時のこと。立飛さんが積みおろしの時に「あ,こんなの出てきた」とか言って車の中からボスジャンを引っ張り出してきた。

 


ボスジャン。背中はもちろんマーク

(立飛さんのは紺地にベージュの革袖)

 

 たっぴ「やぢまさんこれ要る? 着ない?」

 やぢま「着ない」(←などと言いつつ着てみる)

 たっぴ「あれ結構似合うぢゃん,あげるあげる」

 やぢま「そう?(←いい気になってる)ぢゃあ貰っとく」

 

 物凄く図々しい貰い方をしたボスジャン,「着ない」とか言っておいて近所に行く時は普通に着て歩いてます(しかも結構気に入ってる)。たぶん傍(はた)から見ると「あぁアイツあれが欲しくて応募したんだ」とか思われそうですがもちろんそんなことはお構いなしです。せっかく応募してgetしたのにあっさり手放しちゃう立飛さんも立飛さんだと思いますが。

 

 

 †

 先日の寒い朝。いつものようにボスジャンを羽織ってゴミを出しに行ったら同じようにゴミ袋をぶら下げたマンションの住人とすれ違いました。「おはようございまーす」と挨拶を交わし,ふと振り返って相手の背中を見ると何と相手が着ていたのは

 

 


ジョージアジャンパー

 

 ラ,ライバル出現。 しかもよく見ると相手はそのジャンパーの下に普通にスーツ上下を着ており,ゴミを捨てたあとそのままブリーフケースをぶら下げて駅の方に向かって歩いていきました。その場に立ちつくして彼の後ろ姿を見送っていると思わず口から言葉が漏れ出てきました。

 

 

 「…勇者」

 

 

 †

 ●「Live Info.」に3件追加。


 

初期の「宴」を思い出したりしてちょっと懐かしい気分

 以前住んでいた妙蓮寺のアパート(駅から徒歩5分)は狭かったんだけれどコンビニも商店街もスーパーも近かったし,ジュースの自販機なんかも家の目の前にあったので「あ,ちょっとジュース」なんて時も痛痒を覚えた事は全然なかった。今住んでいるマンションは駅へもコンビニへもスーパーへも徒歩8分かかってしまうので「あ,ジュース」な時が一番もどかしい。いちいちクルマを出すのは面倒だし,かといって寒い中ノコノコとジュース1本のために往復16分も歩きたくないし。…んな事言ってるからいつまで経っても痩せないわけだけど。

 

 

 †

 「Child」第2回ライブへの御来場誠にありがとうございました。まだまだ私達も試行錯誤の段階ではありますがあれでも少しずつバンド的なまとまりを見せていますので今後もきっとライブ毎にパワーアップしていく事でしょう。今回はセッション的な曲が多かったので次回は物語的な構成の曲ももっと取り入れてみたいですね。いずれ「」みたいにCD制作まで行けるといいですけど。

 

2004.02.5 "Child" 2nd Live at Roppongi PIT INN
(* = featuring Nao Hasegawa on Vocal)

1st Set
1. A Walk in the Green (Michiyo Matsushita)
2. Arias II (Go Yamada)
3. Change (Michiyo Matsushita)
4. Lovers (Yuji Yajima)
5. 5番ファースト古賀氏 (Go Yamada)

2nd Set
6. Freedom Jazz Dance (Jazz Standard / Arr. by Michiyo Matsushita)
7. Groovin’ High (Jazz Standard / Arr. by Michiyo Matsushita)
8. Take five* (Jazz Standard)
9. Through the Fire* (As Sung by Chaka Khan)
10. いたずら大好き木の実ナナ (Go Yamada)
11. <untitled> (Tadashi Someya)

Optional Song
12. オマル師 (Go Yamada)


 

明日(ていうか今日)は久々に演奏に出かけます

 前にここで東横線桜木町駅の廃止と横浜駅の改装にブーブー文句を言ったところ「Meditation見たよ」という友人がメールを送ってきた。何と彼は桜木町駅と高島町駅が廃止される日の晩,デジカメ片手に駅構内と路線切替工事の様子を徹夜で見に行った模様。東横線を使っている人には感慨深いと思うので是非彼のページを見てみれ

 

 

 †

 ここんところ楽譜浄書の仕事が忙しいッス。楽譜浄書とは手書きの譜面を出版用に清書する事で,やぢまはMacを使ってこの仕事をしています。作業にはFinaleという楽譜作成ソフトを使うのですが,楽譜っていうのは微妙なものでして単に音符を入力し均等に配置してそのまま紙に印刷しても見やすい楽譜にはならないんです。Finaleには自動スペーシング機能もあって記号や音符が重ならないように一括して配置を修正する事もできるんですが,本当に見やすい楽譜を作るためにはどうしても音符の位置などを手動で微妙にずらさなければならないんですよね。おそらく最近になって出版された楽譜は大半がPCで作られたものだと思われますが,たとえ作業がデジタル化されていても1曲1曲の譜面を作る工程(?)はかなり手作業に近いものなんです。もっとも以前は真の職人さんがハンコで一つ一つの音符を記していたというのですからその苦労は想像に余りあります。楽譜には作曲者や編曲者の他に譜面そのものを作った人の魂が込められているんですよ。