教則本等

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表紙
思ひ出
 執筆に半年以上,企画から数えるとまるまる1年を費やしたワタクシの最初(で最後?)のベース教則本です。企画発足当初は「『アンソニー・ジャクソン奏法』なんてどうでしょう」などというコアな指針で盛り上がっていたのですが,様々な紆余曲折を経て結局オールジャンル網羅・中~上級者向けの教則本といった体裁になりました。総字数111,053字(Wordによる文字カウント。製品では若干シュリンクされています)はおそらく今後の人生で二度と書けないボリュームかと思われます(笑)。内容はベース・ライン・メイキングのノウハウの他,主にアーティキュレイションによるグルーヴのコントロールや多弦ベースにおけるミュート方法などかなり微細な話にまで突っ込んだ解説を盛り込んでいます。殊に多弦に関してはジャンル毎の章と並べて「多弦ベース編」という章をわざわざ設けたり,他の章でもLow-B/High-C弦を使った譜例を積極的に設けるなど,他に例を見ないほど多弦ユーザーに配慮した内容になっています。もちろん4弦ベーシストから見ても充実した内容になっていますが,難易度もそれなりに高いのでどんなベースを使っているプレイヤーであろうとやりがいのある一冊にはなっているはずと自負しております。また本書にはCDが付いており譜例ごとの模範演奏とマイナス・ワンが容量パンパンに納められています。音源の制作もワタクシがやらかしましたが一部ギターとピアノの演奏をChild豪ちゃんみちよんに託しておりCDだけでも結構楽しめるはずです。

Jazz Bass Player Vol.1
(Shinko Music Pub., 2005)
 2005年10月にシンコーミュージックから発売されたムックで,エレクトリックベース(殊に多弦ベース)に特化した内容の,ベースプレイヤー向けの専門誌です。何とこの記念すべき創刊号にやぢまもライターとして参加させていただいており,下記の各コーナーに総字数55,000字を寄稿しました(誌面上では半分くらいにシュリンクされていますが)。


●【巻頭インタビュー】エイブラハム・ラボリエル(インタビュー,文)
●【リアル・ドキュメント】エイブラハムの頭脳を覗く(解説,採譜)
●多弦ベース黙示録(全文)
●【伝説を追え!】ジョン・パティトゥッチ(文,解説,採譜)
●エレクトリック・ベース初心者のための4ビート・ベースライン・メイキング(全文)
●【スペシャル対談】八尋洋一×グレッグ・リー(インタビュー,文)
●エレクトリック・ベース&アンプ白書(試奏,解説)
●Jazz Bass Player Review (レビュー)
●【スコア】Armando’s Rhumba (採譜,解説)


 何せモノ書きとしての仕事を頂いたのは初めてでしたので作業に異様に時間がかかったり編集サイドに迷惑をかけたりとド素人ぶりを発揮しまくりでしたが,単なる一(いち)ベーシストとしてではなかなか味わえないであろう貴重な体験を沢山々々させていただきました。大尊敬するエイブラハム・ラボリエル氏とお会いでき,お話しさせて頂くことができたのは一生の思い出です。八尋洋一さん,グレッグ・リーさんにもこの場をお借りしまして心からのお礼を申し上げます。