実は10月と11月がヤバイ

 10月以降,いろいろな現場で「8月と9月,ツアーに出っ放しだったんでしょ? 大変だったね〜」と仕事仲間に労われる。みんなSNSとかで見てくれてたんだなぁと大変ありがたく思うのだが,実際のところは10月に入ってからの方が忙しくて目が回りそうだ。
 長期間のツアーはもちろん体力は使うのだが,毎日の生活は意外と規則正しくなるのでストレスはあまり溜まらない。8時ごろ起床→朝食→支度したり二度寝したり→10時(たまに11時)チェックアウト→車で移動→途中でお昼→15時くらいにチェックイン→寝たり練習したり→16時か17時あたりに現場入り→設営とリハ→夕食→19:30とかに本番→22:00くらいに終演→撤収→打ち上げ→0時くらいにお開き→1時くらいに就寝,みたいな。移動が遠い日は直で現場入りしたりするのでもう少しタイトになったりもするが,逆にもっと時間に余裕がある日もあり,いずれにせよ大抵1時就寝・8時起床から大きくは外れないので忙しいながらも自然と生活リズムは規則正しくなる。これで毎日3時4時とかまで呑んでいれば体も壊すかもしれないが,誰もそこまで無茶をしようとしないのはスパニッシュ・コネクションのメンバーが皆,真に旅慣れしているからであろう。

 翻って10月。勤労日数では9月と全く変わらないが,毎日違う仕事をしているので頭の切り替えも要るし,仕事毎に予習も要るし,毎日入り時間も違うので生活リズムも元どおり(笑)不規則になる,と。たまに私の最も恐れる「10時入り」というキーワードが囁かれることもあり,そういう現場は大抵リハーサルではあるのだがもう正直に言ってしまうとあとで録音を聴き返さないと何を弾いていたかあんま思い出せなくてもうホントすみません…という。

 結局何が言いたいかというと,みんなが労ってくれるツアー期間よりも実は今の方が断然大変かも,ってことなんです。旅はもちろん忙しかったけれど,リズムに則った生活はある意味楽でもありました。

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 さて,今月はリーダーライブはなかったのですが,レギュラーメンバーとして参加している「Akaneko Latin Project」のライブがありました。
 先にお伝えしている通りバンマス兼ピアニストの野口茜女史が残念ながら病欠となったのですが,それが決まった時点で割と日が迫っていたこともあり,中止にするよりはどなたかに代役を頼んででもラテンジャズをお聞かせできるライブを遂行しようということになりました。…が,今考えるとそんなに日が迫った状態でラテンに造詣の深いピアニストを確保しようなどという考えも結構無謀だったような気がします。茜ちゃんに伍するようなラテンピアニスト(で私が連絡できる人)なんて,片手で数えるほどしか知らないのだから。
 しかし「この人はまさか空いていないだろう」と思いつつ万に一つの可能性に託して電話してみた扇谷研人君が幸運なことにピンチヒッターを務めてくれることになり,当日を本当に楽しいラテンジャズ・ライブにすることができました。研人君,ありがとう!

左から私 (bs.) ,扇谷研人 (pn.) ,加瀬田聡 (perc.) ,岡本健太 (drs.)

 次回ALPのライブは12/17@荻窪ルースターが決まっており,その頃に野口女史が首尾よく復帰していてくれればもちろん重畳ですが,まずはバンマスにゆっくり体を休めていただきたいなとも思っております。

 今私の周囲には,女史の他にも病気と闘いながら演奏活動を続けているミュージシャンが何人もいます。中には定期的な入院を強いられたり,手足が思うように動かなかったり,耳が聴こえにくくなったり…という,この仕事をするには辛すぎる逆境を抱えてる人もおり,あまつさえ私と同年輩や断然若い人もいたりして,それでも演奏活動を続けている彼らに対してはもう頭が下がるという他なく,大した故障もないくせに不注意で両手にやけどをしたり(←詳細はTwitterで)無理な搬入出で腰をイわしたり(←今は完治しています)している自分が本当に情けなくなります。
 叶うなら,真摯に音楽に取り組んでいる素晴らしいミュージシャンたちに,人並み以上の艱難が訪れないといいな,と思うのですが。

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 さて,11月は25日にリーダーライブをやります! BOOT FUNKレコ発第2弾@日吉WonderWall-Yokohamaです。ご予約はこちらから!

 これが今年最後のリーダーライブになると思います。皆様のご来場を心よりお待ちしております!