どこにも笑えるところがない文章に『w』をつけても面白くなる訳が

 ●「Live Info.」に2件追加。

 「次回から通常更新に戻ります」と言ったとたんにメインPC(PowerMacG4 Dual1.25GHz)がぶっ壊れ,全然更新ができないまま1週間半も過ぎてしまった。Macの壊れ方にもいろいろあり,よくある「HDDがマウントされなくなった」とかだと自力で直せるケースもあるのだけど,さすがに今回のような「電源が入らなくなってしまった」というケースだと私のような素人にはお手上げ。旧い機種なのでAppleのサポートも受けられず民間の(Appleも民間だけど)修理会社に泣きついたところ「中古の同機種とトランスを交換すれば治る」とのこと。やれ嬉しや,では早速お見積もりを…ということで金額を出してもらったところ5万円台前半という微妙な数字が出てきたため脳内電卓が起動。あと1万円積めば最新型のMac Miniが買えるのか。さらに5万円積めばiMacやらMacbook Proにまで手が届くぞ…などという悪魔のささやきに負け,結局修理を断念してHDDだけ取り出してもらい,今までの持ち出し用PCだったPowerbookG4 17″をメインPCに据え,新たに出張用としてMacbook Pro 13″を購入し,いろいろとデータの移行などをやっているうちに10日くらい過ぎてしまったというわけ。あとに残ったのは「今までよくもまあ3kgもある17インチPBG4を持ち歩いていたもんだ」という感慨と,「メインのPCが遅くなってしまったなんて采配ミスなんぢゃねえの俺」という淡い後悔。

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 ひょんなことから非常に嬉しいブログを見つけました。直リンして先方を驚かせてしまってはいけないのでURLをご紹介。http://yu-one.blogspot.com/2009/12/blog-post_05.html

 多くのカシオペアのファンの方にインスピリッツの音楽を聴いていただけるのも本当に光栄なことですが,野呂さんやカシオペアを今まで知らなかったという方がインスピリッツのライブ映像を見てこんな風に思ってくれるなんてなんという僥倖でしょうか。「ライブ会場でその音を目の当たりにしたときの興奮は想像するに容易い。その味わいをできるなら遠くない未来に体感してみたい」という一節に「2月にライブありますよ! ぜひ来てください!」というメッセージを送ろうとしてかろうじて思いとどまりました。この方ならきっとご自身で情報を探し出してくださるはず。それをあろう事か当事者が呼ばれもしないのにしゃしゃり出てきて客引きのようなことをするなんて無粋もいいところですもんね。

 しかしそれにしても私が感銘したのは,このブログでインスピリッツのことを書いてくださっている方の文章が実に美しい,洗練された日本語であるということです。他のエントリーも「ひょっとしてプロの文筆業の方では?」と思わせるほどの引力ある文章。巷に溢れる無意味な絵文字や「w」だらけの,webに公開する意味が那辺にあるのか判らない有象無象のブログとは比べるべくもありません。この「Meditation」もいつかはこんな文章で埋まるくらい,人間として成長していたいものです。 無 理 で す か そ う で す か


10月の出来事

 ●「Live Info.」に3件追加。

 10月の前半はキューバの超絶アルトサックス奏者,セサール・ロペスさんのライブで3日間演奏しました。8月のオスカル・ヴァルデス師との共演に続き,1年に2度もイラケレ関連のミュージシャンと演奏できるなんて考えてみれば夢のような話です。メンバーは私をセサール氏に紹介してくださった平田フミト (pn.) さん,若くして様々なセッションで活躍する矢野顕太郎 (drs.) 君,沼津在住のキューバ人ファン・カルロス (perc.) さん,そして私 (bs.) という布陣。愛猫を一匹失って気落ちしていたこの時期に,この底抜けに明るいキューバの人たちとセッションできたことは私にとって早く立ち直るための大きな助けになってくれました。セサールさんのサックスはもう「そこまでするかー!」と叫んでしまうほど超強力なのですが,実はフルートやヴォーカルの腕も素晴らしいスーパー・ミュージシャンなのです(ライブでもその実力を思う存分見せつけてくれました)。しかし私が感動したのはなんと言っても楽曲の素晴らしさ。資料として頂いたセサールさんのCD「Cubop」はどの曲も美しい曲ばかりで,3つのライブが終わったあとも車の中で何度も何度も聴いてしまいました。ファン・カルロスさんは日本語が上手なのでセサールさんと色々な話もできましたし,もう気心の知れた平田さんや矢野君とは安心して演奏できるので,この期間は仕事をしながら自分の心にずいぶん安寧を取り戻せたように思います。


(左から)セサールさん,平田さん,私,矢野君,ファン・カルロスさん
矢野君の足下に居るのはセサールさんの愛息ヒデオ君

 10月14日には私のリーダーセッション,20日には村上広樹さんとの双頭セッションがありました。この頃にはこの「Meditation」の更新を再開していたのでもうここに書く事はあまりありません。ここから先現在に至るまで様々なセッションに忙殺されておりましたが,その中でも先日ここで紹介したVanilla Mood,10月と11月に1度ずつあったTommy Campbell Vocal Eyes Session Band,そしてつい先日終わったばかりのISSEI NORO INSPIRITSによるNHK J-MELO収録の3つは内容もシビアだったので,11月に入ってからは暇さえあればこの3仕事の練習に明け暮れておりました。12月以降もクリスマス明けくらいまで何かと忙しい日々が続きますが,気持ち的にはこの3仕事が終わった事でいくらかホッとしたといったところです(今までの経験からすると,こういうタイミングで極めて風邪をひきやすい傾向があるのでホント気をつけたいです)。1月は今のところライブはあまり入っていませんが2月初旬のINSPIRITSのライブに向けて再び猛練習の日々が始まる予定です。

 次回からは通常更新に戻ります。


 

9月の出来事

 2ヶ月経った今だからこそやっと向き合って書ける出来事なのですが…

 9月15日の晩,うちで買っていたネコ兄妹のオス,レオが急死しました。3歳3ヶ月の短い一生でした。

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 イヌには稀ながらネコにはメジャーなこの病気の存在を,レオが発病したことで私も初めて知りました。心筋が厚くなる事によって心臓の拡張と収縮のバランスが悪化し,心臓でできた血栓が動脈に詰まって血流障害を起こす恐ろしい病気なのです。
 レオの場合は14日の晩に突然下半身が麻痺して両後ろ足を引きずるようになりました。私も家内も家にいる時だったのですぐさま動物病院に電話し,車で彼を運び急患扱いで診てもらいましたが「残念ながら救命率は低い」と宣告されそのまま入院。一晩は保ったのですが翌15日の晩に発作を起こし,妹ウメの顔を再び見る事も無く病院で息を引き取りました。

 以前にここにも書いた通り,兄妹2匹のうち病弱だったのはどちらかというと妹のウメの方だったんです。ですから私も家内もウメはある程度長生きできなくても致し方ない,せめてレオとだけでも長く一緒に居られれば…と日頃から考えていました。それだけにどこにも異状のなかったレオの突然の死はあまりにもショックが大きく,私も家内も立ち直れないくらいの深い悲しみを味わいました。

 今までありがとうレオ君,悪戯も大好きだったけど妹の毛繕いをしてやるのが一番好きだった優しい君は,きっと天国で深い安らぎに包まれているだろう,どうか私たちのそばで,君の小さな妹をいつまでも見守っていてやってほしい,しかし叶う事なら,もし叶うのならばもう一度だけ,君の体がまだ温かいうちに,その小さな頭を撫でてやりたかった…

 …という想いを楽譜にしたのが11/3の「」ライブで演奏した新曲「Remembrance」だったんでした。動物好きのミュージシャン仲間の中には「レクイエムはね,書かない方がいいらしいよ」という助言をくれた人もいたのですが,私の場合はこれを書き上げた事でやっと自分が少し救われたように思います。

 それにしてもレオの死後2週間くらいまでの演奏の仕事は結構キツかったです。お客さんの前ではやっぱり楽しく演奏しなければならないですから。今まで様々な局面でこの仕事を「幸せな仕事」だと思ってきましたが,生まれて初めてプレイヤーという職業を「辛い」と思いました(笑)

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 ウメは今のところ元気にしています。相方を捜すようなそぶりは見せませんが,何だか当社比で2倍くらい甘えん坊になりました。9月に味わったショックを考えるとウメを可愛がりすぎる事に恐怖さえ覚えますが,それでも猫の方ではやはり生きている間は可愛がってほしいはずと信じ,後々の悲しみを覚悟でウメとの時間を大切にしようと思います。レオも私たちにそう教えて旅立っていったように思えます。


新ニックネーム誕生

 ●「Works」を更新。
 ※「9月の出来事」は次回の更新でアップします。

 Vanilla Moodワンマンライブに参戦してきました。この素晴らしい才媛4人組の事はもちろんNHKの番組などで存じ上げておりましたが,なんと意外な事にドラムやベースを加えたバンド形式でライブをやるのは初めてだったんだそうです。何と言いますか,テレビで見るのと違って生音の迫力が凄いんですこの4人(ウチのテレビがしょぼいだけかもしれませんが)。今回のライブではドラムとベースが参入したのは2ndSetだけで,1stは彼女たち4人だけの演奏で私はそれを客席で見ていたのですが,いやーその音空間の贅沢な事。fl./vln./vcl./pf.という編成とは思えないほど音が厚く,しかも澄んでいてダイナミックレンジが広い。2ndSetのバンドアレンジも心憎く,私の大好きなファンクものももちろん最高に楽しめましたが,クラシック的なアレンジの曲ではオケや吹奏楽時代に味わった「曲の一部になる快感」をものすごく久しぶりに堪能しました(今ではヴァイオリンの弾き方完全に忘れてしまいましたが)。
 今回このライブに私を斡旋してくださったのはヴァイオリンの中西巨匠なのですが,同じく中西さんに呼ばれてきたというドラムの佐藤友亮君のツボにはまりまくる見事なグルーヴも驚嘆の一言でした。本番直前の雑談の中で,彼の師匠がかの市原康さんだと聞いて大納得。大先輩の市原さんが私よりもずっと若い優れたドラマーを育てておられて,しかもその若者が師匠を「本当に尊敬しています」と話すのを聞いて静かに感動する他ありませんでした。さらに驚くべき事に彼はヴォーカルも鍵盤もこなすマルチプレイヤーだというのですから全く若い才能の裾野の広さには呆れてしまいます。

 まぁともかくVanilla Mood。ライブの構成力,作編曲,演奏,エンターテインメント性,全ての面で強力なユニットです。コンサートホールでの演奏を拝見した事はありませんが,ライブハウスで彼女たちの演奏を間近で楽しめたお客さんは相当満足度高かったのではないでしょうか。天は二物,与えまくってます。

※追記1:バニムの皆さんがメンバー紹介用に
私の新しいニックネームを考えてくれました

「On Bass…やじまックス!

…札束で汗拭く人?

※追記2:私とバニムの共通の知り合いがライブに来てくれて
私に差し入れを置いて帰ってくれました


どうしろというのでしょうか


8月の出来事

 今年の8月は私にとって本当に本当に濃密な1ヶ月でした。休日はわずかに2日間,あとの29日間はとにかく仕事,仕事,仕事。その中でも特に大きな2つのイベントが東京・大阪の帝国ホテルで行われたインペリアル・ジャズ・コンプレックス,そしてスタジオジャイヴで行われたISSEI NORO INSPIRITSの2ndアルバム録音でした。

 ちょうどお盆付近が日程となる「インペリアル~」への参戦は一昨年,去年に続き3回目。去年までは横山達治 (perc.) さんのラテン・ジャズ・ユニットでの出演でしたが,今年は女流パーカッショニストどれみ♪ちゃん率いるラテン・バンド「どれみ~た♪」の一員として5日間(前夜祭含む)演奏してきました。この「どれみ~た♪」,メインのメンバーもルイス・バジェ (trp.) さんや忍田耕一 (trb.) さん,斉藤崇也 (pn.) さん他凄腕のラテン・ミュージシャンが集結しているのですが,今回の「インペリアル~」ではここに元イラケレのオスカル・ヴァルデス (perc./vo.) 氏,1950年代のモンゴ・サンタマリアのアルバムに参加しておられるフェリックス・プーピー・レガレータ (vln./vo.) 氏がスペシャルゲストとして参入するというとてつもない事になっており,リハ/本番/楽屋で飛び交うスペイン語や英語の渦に疑似海外旅行をしたような気分になってしまいました。
 それにしてもキューバの巨匠たちの,「人間」の熱い事と言ったら。そしてそのリズムの奥行きの深さと言ったら。特にオスカル師匠にはベースの事やトゥンバオの事,そして音楽への姿勢や妥協のしなさ加減(笑)などいろいろな切り口でラテン・ミュージックを教わりました。この熱い人々の情熱がこの音楽を築いてきたのだという事を文字通り目の当たりにし,剰え一緒に演奏させてもらった事は単なる思い出として終わらせるにはあまりにももったいない非日常だったと思います。これを「思い出」ではなく新たな自分のスタートだと言えるように,再び巨匠たちと相見える日まで研鑽を積まなくてはなりません。


(後列左から)ルーウィー (drs.) ,忍田さん (tbn.) ,阿久澤君 (trp.) ,ルイスさん (trp.) ,神村君 (pn.)
(中列左から)どれみ♪ちゃん (perc.) ,貫田さん (sax.) ,能見さん (perc.) ,横山さん (perc.)
(前列左から)オスカル師 (perc./vo.) ,プーピー師 (vln./vo.)
(すみっこの人)やぢま (bs.)

 そしてその「インペリアル~」最終日の翌々日からINSPIRITSの録音がスタート。その壮絶な内容についてはいずれ「Works」のページで詳しくお話ししますが,前作は1日2~3曲ペースで録っていったのに比べ今回は1日3~4曲ペースでの録音となり,しかも前作に増してアグレッシブで難易度の高い曲が多く,個人的には今までの人生で一番楽しく,一番シビアなレコーディングだったように思います。それでも1日設けてあった予備日を使わずに3日間で10曲録り切ることができたのは,「初めまして~」の状態(ホントに)で録り始めた前作に比べるとバンドとしてお互いの呼吸が断然理解し合えているからに他なりません。10月初旬に届いたマスタリング後の音源を聴いて我が事ながら「凄いアルバムだなー」と感心するとともに,「こ,これ,ライブで弾くんだよねホントに」というプレッシャーで早くもオロオロしている今日この頃です。アルバム名は「Moments」,12月2日発売予定です。全てのフュージョンファン必聴,そして特に今回はベース好きの皆さんにも広く聴いていただきたいです。ベースだけに限って言えばアルバム全体で前作の倍くらいの音数が入っているかもしれません(笑)。


ブース内の様子(1)
左より,Veillette6弦フレットレスとRoscoe6弦。
アンプはVeilletteで弾いた1曲のみ使用。


ブース内の様子(2)
左より,Elrick6弦,Yamaha6弦フレットレス,Roscoe6弦。
今回は家にある5本のベースを全て使いました。


ブース内の様子(3)
アンプヘッド及びDIはEBS製。キャビはBergantino。
シールドはカゲツロック。

 その他,下旬にはオバタラ・セグンドのツアーがあったり,ゴスペル関連のリハーサルが死ぬほど入っていたり,マンションの夏祭りで半日フランクフルトを焼き続けなければならなかったりと本当に休む間もない8月でしたが,ともかく体を動かした以上に色々な人に情熱の形を見せつけられ,教わり,感じ,考えさせられた1ヶ月間でした。考えたり感想を書いたりするだけなら誰でもできる訳で,この経験を私は私なりに自分の中で昇華させ,新しい演奏という形でアウトプットしなければ意味がありません。


しかしサボるわけにもいかない夏祭り