「Meditation」カテゴリーアーカイブ

ブログです。2001年9月から書き続けています。

天然考

 いやーやっと更新できた…と思ったら年が明けてしまっていました。大変ご無沙汰しております。

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 暮れの12/20,ISSEI NORO INSPIRITSの4thアルバム録音が始まりました。無事4曲録り終えたのですが,メンバーの皆さんが忙しく残り3日間の日程は1月中に散らばっており最終日は1/21です。この間は毎日練習漬けの日々になりそうですが,1月は例年それほど忙しくないのでレコーディング日程がこの期間に点在しているのはむしろ助かっていると言えます。
 2012年は引越しがあったり生まれて初めて海外に行ったり,その他私的なイベントが多くて例年以上の忙しさでした。今年はINSPIRITSのレコーディング以降はスケジュール的にはそれほど忙しくない見込みですが,現在AmaKhaに関して幾つか計画を進めている最中であり,毎日家でだらだらできるという程暇にもならない予定です。私も今年40になりますし,ぼつぼつ人生も折り返している頃だと思いますし,今やれる事は毎日少しずつ進めておかないと…と常々思っています。

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 5年くらい前から「やぢまさんて天然だよねー」と周囲に言われ始めて最初は「そんな筈ない,こんなにきちんと仕事をこなしている人間が何で天然なんだ」くらいに思っていたのですが(それ自体がそもそも天然なのですが 笑),それ以来色々な人に色々な点を「天然」と指摘され続け,ここ数年は自分でも自分が天然だということをよく理解できるようになりました。
 そしてそれが判って以降,「『天然である』ということはあまり良くない事だな」と思うようになったのです。自分が天然ゆえの色々な失敗をするせいもありますが,いつだったか,やはり周囲に「天然」と見なされている別の人から「えっ,何でそんなことを私に言うの」と絶句するような事を言われた経験が決定的でした。そのせいでその人との関係が悪化したとかではありませんが,自分も天然であるが故に同じように人を無意識に傷つけまくっている可能性あり…と考えると,自分で「そうそうオレ天然だから」と開き直るのってひょっとしたら結構な大罪なんぢゃないかしら,と思い始めたのです。

 そしてごくごく最近,その考えがまた翻り「まぁ天然で良かった部分もあるかもなー」と思うようにもなりました。「天然」とは有り体に言えば「何かのアンテナが欠落していて常人ではやりそうにない言動や行動に出る人」的な意かと思いますが,そうした行動は人を傷つける事もあれば笑わせる事もある(この動画とかが最たる例です)と思いますし,濃い人間の多いミュージシャン界であまりにアンテナが立ち過ぎていると人間関係だけで精神が簡単に摩耗してしまうのではないかとも思うのです。もちろん天然と心の病を兼任している人もいると思いますが,そうした人は何かのアンテナが無い代わりに他のアンテナがもの凄く感度が良いという事なのでしょう。

 そして更に,これは全く自覚はありませんが,おそらく「天然にしかできない演奏」もあるのではないかと思うのです(笑)。最近あちこちにこの事を書いているような気がしますが,この仕事をやればやるほど「演奏って,ほんっと演奏者の人格そのものなんだなぁ」と私は思います。そうすると,天然たる自分は「天然な音楽」を意図せずにやっている可能性も大いにある訳です。もちろん曲順や譜面のサイズを間違えたりする事務ミスはできれば避けたいですが(笑),何か自分の「天然」が演奏にいい影響を及ぼしているといいなぁ,とも思います。

 だからと言って「今後も『天然』でいいや」と思っている訳でもありません。「演奏=人格」であるならば,演奏が根本的に成長するためには人間的な成長がまずありきという事になります。そして,今のところ私にはおそらくそれは真理なのであろうと思えます。今後肉体的には劣化が予想されるため今まで以上に練習を重ねなければならないとは思いますが,40過ぎて自分自身を変えていく事はおそらくそれ以上に大変なのではないかと想像します。しかしもし自分を変えてくれる人がいるとすればそれは見知らぬ人よりも友人,友人よりも家族,家族よりも伴侶,そして最も頼れるのはおそらく自分自身に他ならないのでしょう。成長と脱天然もイコールではないかもしれませんが,自分としては少なくとも他人を傷つけるような天然成分は無くしていきたいです(笑)。そしてもしそれが叶った時,どんな音楽が自分から生まれるのか,今からとても楽しみにしています。

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 皆様本年も,AmaKha共々どうぞよろしくお願い致します。


ばっくれ

 11/18〜27の間、今年2度目の海外に行っており電話が取れません。メールは生きておりますのでお手数ですがお仕事のご用件はメールフォームまでお願い致します。ちなみに今回の海外はお仕事ではなく物見遊山です。あぁまた苦手な飛行機だ…

全然気づかなかった微負傷

 先日お風呂に入った時「イテッ,何か右腕が沁みるな」と思って見てみると上腕部に全然覚えの無い引っ搔き傷がいくつも。少々びっくりしたもののこういう経験は今までに皆無ではなく,概ね機材の搬入出の時に壁に擦ったりして知らないうちに怪我をしているケースが多い。でも引っ搔き傷ってのは珍しいよなー,などと思いつつそんなに気にもせずその晩は風呂から上がって歯磨いて就寝。

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 翌晩,また風呂に入った時「イテッ」。おかしいな,そんな昨日の引っ搔き傷が一晩経っても痛い訳が…などと思って右腕を見て仰天。


生傷が倍に増えてた

 全然思い当たるフシがなくさすがにちょっとしたパニックに。家族には「アナタ私に隠れて猫飼ってんでしょ」とか言われるし,でも今は飼ってないし。全くもって気味が悪い。第一こんなに怪我してるのに一日の終わりまで気づかない自分が怖い。

 ともかく気持ちを落ち着かせてその日と前日の自分の行動の共通点を探してみたのだけど,「ベース弾いてた」事くらいしか思いつかない。搬入出はその日はしてたけど,前日はしてない。確かに右腕はベースに関係ありそうだけど,こんな怪我をした事なんて一度も無いんだけどなー…あっ。

 一つ思い当たる点があって,よく使っているベース(エルリック6弦)のブリッジを見てみた。ベースの弦の根元はボールエンドという金属パーツに細い芯線が巻き付けてあって,まれにこの芯線の先が飛び出ていて弦交換の時に指に刺さったりする事があるのだ。きっとスラップした時にこの芯線が腕に刺さっていたんではないだろうか。ライブ中だったのでテンション上がってて怪我してるのに気づかなかったんだよ。そうだよきっと。…ところが。


異常なし

 とんだ濡れ衣を弦に着せてしまった模様。どの弦からも芯線は飛び出ていないし,第一怪我をした箇所はブリッジには全然当たらない。むしろ2フィンガーの時にベースのボディ側面が触れる場所。もちろん塗装が剥がれてもいないボディ表面にササクレなどできる訳がないし,他の楽器だって…あ。


発見

 原因はVeilletteフレットレスでした。これ,どうなっているのかというと,ハムノイズを回避するためにボディに銅箔を貼ってるんです。で,演奏中常に腕に触れさせてアースを落としていると。普通のベースならこんな細工は必要ないのですが,ナイロン弦を張るこの楽器ではこうでもしないとアースがうまく落ちないんです。
 銅箔は貼ったばかりの時は柔らかいんですが時間が経つとどんどん強張って来てしまうんですよね。で,皺になった部分は剥がれると鋭利に尖るんです。金属ですからね。そこに裸の腕を知らずに乗せてノリノリでベースを弾いてた私。気付けよ私。

 …まぁともかくこれで原因不明の生傷の謎が解けて安心しました。問題はこのままではVeilletteを弾く事ができないので一旦銅箔を剥がさなければならない事です。剥がすのは薬品で無理なく剥がせるらしいのですが,その後ハムノイズの問題をどう解決するか。銅箔が固まってしまう前に定期的に貼り換えればいいのか。それもちょっとなぁ。


近況報告

 AmaKha meets U-TA-GE @ 桜木町Dolphy,ご来場誠にありがとうございました!

 今年の春頃,Dolphyに出演した時に亀渕友香さんのフライヤーを見つけてマスターにその話をしたら「いやー僕もゴスペル好きなんですよね」と仰っていたので,「実は僕もゴスペルユニット始めたんですよ〜,いつか出演させて下さい」という話をしてその日は辞したのですが,その後7月頃でしたか,マスターの方から私に電話を下さって「たしか三科さんって方とゴスペルやってるって言ってましたよね,一度ウチでやって頂けませんか」と提案して下さったのが今回のライブの発端でした。しかもわざわざマスターの方から持ちかけて下さったのは三科女史を勧めて下さったお客さんがいたからだそうで,もちろん私も「一度ドルフィーでやらせてもらえないかナ」と本気で思っていた矢先だっただけに,この僥倖に否やのある筈もありませんでした。

 今回林君立飛さんにサポートをお願いしたのは「」をフィーチャーしようとする意図からではなかったのですが,いざ曲目をリストアップする段になって頭の中でサウンドをシミュレートするにあたり,「やっぱ『宴』曲も歌入りで何曲かやってみたいな」と思い始め,良さげな曲を何曲かピックアップして女史に聴いてもらい,いけそうな曲をさらに絞り込んで「耳の洞の主」と「花吹雪」を歌ってもらいました。各セット冒頭のインスト曲も「宴」曲を演奏したのですが,初めて聴いた人には「Yajima」は衝撃だったようです(笑)。

 さすがにこのメンバーだと情報量の多い非常に濃密なライブでしたが(笑),それにしても林君のピアノから見える景色の多さ,楽しさにはもう脱帽するしかありませんでした。マスターも女史のヴォーカルを高く評価して下さり「また是非やりましょう」と言ってくださったので,年明け頃にはDolphyでの第2弾を結構できるかもしれません。今回のセットリストはAmaKhaサイトにアップしましたのでご興味のある方は是非見てみて下さい。林君,立飛さん,ドルフィーのマスター小室さん,AmaKhaを推挙して下さった八木さん,そして来て下さった皆様,どうもありがとうございました!

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 ここのところAmaKhaの話ばっかりでなかなか他の話題をご提供できていませんでしたのでここらで達治さん応援ライブ以降の近況報告でも。

 ●9/9はCASIOPEA 3rdの初ライブという事で,鳴瀬さん・大高さんと共演歴のある三科女史と一緒に東京JAZZ見に行ってきました! 前から10列目中央という絶好の座席で野呂さんが「Domino Line」を弾くのを見たときはやっぱりしみじみと感動しました。自分は今,このギターレジェンドのバンドでベースを弾いているのか,と。


楽屋で記念撮影をお願いしたら快く応じて下さった鳴瀬さん。
ありがとうございました!

 ●9/16は,以前「宴」でも出演した事のあるNHK-FMの番組「Session 2012」の特番「日本のフュージョン」の公開収録へ。出演バンドはDIMENSION, ISSEI NORO INSPIRITS, T-SQUAREという超絶布陣。それぞれのバンドが2〜3曲ずつ演奏した後,3バンドの選抜メンバーで1曲演奏しました(私も弾いてます)。何をやったかは放送日のお楽しみ。勝田さんのサックスは16ビートでもめちゃスウィングしてた! 快感そのもの。


NHKふれあいホールでの装備。左のAC6は生徒さんからの借り物。
敢えてマグネットP.U.だけ使用してみました。


足元。右のストンプはポーランドTaurus製のリバーブ&ディレイ「Zebu」。
音,めちゃくちゃキレイです。

 ●その翌日17日は町田の街中でツインベースのデモ演やってきました! 音楽教室の生徒さん集めが目的だったのだけど,ツインベースの演奏自体が滅多に無いので凄く楽しかったです。写真は観に来てくださった方がTwitter経由で下さったもの。


めちゃ普段着(笑)

 後ろに置いてあるBB-Xは教室の備品でして,あんまり5弦とか6弦の演奏ばかりでは見てる人がヒくかなと思って1曲だけ私が弾いたんですが,いやーBBはやっぱ名機ですよ。ジャズベともプレベともちがう存在感。立ち上がりの「バフッ」という何とも言えないパワー。Xはスルーネックのものよりさらに無骨ですね,スラップ音とかも。「媚びねえぜ」感,更に強し。いやー私パッシブとは相性悪いと思ってましたがこの1日でとたんにBB欲しくなりました。ヤマハさんが私の為に作ってくれたりしないかなー,往年のBB5000。しかも35インチ,フレットレス仕様! (←BBの意味ねえか 笑)

 ●実は既に35インチの6弦フレットレス「箭島裕治モデル(仮)」を某所にオーダーしているんです。カスタムオーダーのソリッド・フレットレスは長年の夢だったので。まだまだ詳細はナイショですが。

 ●その他,この数ヶ月は珍しくスタジオのお仕事なども続いたのでそれらがリリースされる頃に順次アナウンスします!

 ●そして12月にはINSPIRITSの新作のレコーディングが始まる予定です! 乞うご期待!


遂に!

 この4ライブを載せたモノクロのフライヤーももうそろそろ皆さん見飽きて来た頃かと思いますが,これを掲示するのも今回で最後ですのでどうかご容赦。10月と12月の分を載せたカラーのフライヤーを新しく三科女史に作ってもらってあるので,次回以降はそちらを貼り付ける予定です。

 それはともかく,今週20日木曜日は桜木町Dolphyにて「AmaKha meets U-TA-GE!」と称するスペシャルライブをかまします。立飛さんには一度AmaKhaのライブで叩いてもらった事はありますが,林君に来てもらうのは初めてです。いずれ一度は林君にAmaKhaのピアノを弾いてほしいなと思ってはいたのですが,正直こんなに早く実現するとは思いませんでした。「宴」のライブではゲストミュージシャンをお迎えする事は割とありますが,今回はいわば「宴」がゲスト参加するような感じであり,しかもベーシストは招聘する側でもあるのでどんな感じになるのか全く想像がつきません(笑)。基本,AmaKhaの曲を林君と立飛さんに演奏してもらう感じになると思われますが,「宴」の曲を女史に歌ってもらうシチュエーションもやってみたいので,当日リハであれこれ試してからセットリストを組もうと思っています。
 もう10年前から「宴」でお世話になっているDolphyにAmaKhaで林君や立飛さんと演奏できるというのはちょっと特別な想いであり感慨もひとしおなのですが,今回のライブが実現した経緯は私の企画というよりも色々な方々のご好意が重なってのものである事を付け加えたいです。詳細はまた終わった後にでもお話ししたいですが,ともかく林君,立飛さん,そしてドルフィーのマスターに心からの感謝を捧げたいです(まだ演奏してないのに 笑)。

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 最近ここMeditationも宣伝ばっかりで申し訳ないのですが,現在朝5時半であり近況報告まで書いてるとHPとMPが0になってしまいそうなのでこの辺でご容赦。10月か11月くらいにNHK-FMで「セッション2012プレゼンツ『日本のフュージョン』」という特番が放送される予定です。全曲放送されるか判りませんが私はISSEI NORO INSPIRITSで3曲,DIMENSION及びT-SQUAREとの合同セッションで1曲弾いています。放送日が決まったらまたアナウンスします!