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年末年始のリーダープロジェクト3つ

 うわ,なんか24も25も普通に仕事している間にクリスマスなんてあっという間に終わってしまったぞなもし。今年はライブでCDを手売りするのも憚られるんで,シーズン中に売れたクリスマスアルバムはネット販売の2枚だけですよ。たった500枚しか刷ってないのに,いったいいつになったら廃盤になるんだか(笑)

 

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 さて,今年はカウントダウンイベントも帰省もないので年末12/29(火)に2つも配信イベントぶっ込んじゃいました。まずはこちら。

 山下Topo洋平 (quena) 君,佐久間優子 (pn.) さん,海沼正利 (perc.) さん,橋本敏邦 (mixing) さんと私 (bs.) による遠隔同時演奏バンド「オンライン・クィンテット」の配信5回目です。12月の配信なんでクリスマスソング特集とかできれば良かったんですが,バッチリ4日も過ぎておりますんで今回は「ケーナで聴くスタンダード・ソング集」というテーマにしました。なので今回は全曲,きっと皆さんがよくご存知の曲ばかりです(その代わり私と佐久間女史によってばっちりアレンジされていますが)。16:00配信開始です! どうぞお楽しみに。

 そして同日の18:45からは,年末特別企画としてこのような配信を企画してみました。個人的にも初めての試みです。

 ライブが全くできなかった5月ごろにSYNCROOMの前身アプリ「NETDUETTO」の存在を知り,遠隔同時演奏というものに取り組み始めてから半年ほど過ぎましたが,なんとなくこの遠隔演奏による配信が「自分に向いているな」と最近思うようになったんですよね。で先日,それとは別でTopo君が自宅スタジオから一人で演奏とトークをする配信を少し見ていたのですが,そのとき私「そうか,自分にとって遠隔配信がやりやすいのは彼が進行の補佐役になってくれているからだ」と気づいたんです。彼は通り一遍でなくちゃんと内容のあるトークのできる人だし,聴き役に回れば回ったで聴き上手というか,受け答えや相槌がわざとらしくないんですよね。我々はミュージシャンなので演奏さえ良ければトークなんてどうでもいいじゃん…と考える同業者もいるかもしれませんが,ライブにしろ配信にしろ,演奏に進行も含めた全体でショウとして成立すべきなので,トークが適当でいいということはないと思いますし,進行役が自分から「自分はトークが苦手です」と標榜するのは御法度…とまでは言いませんが,野暮だと思うんです。聴き手にとっては「そんなん知らね」って話だと思いますしね。
 話が少々逸れましたが,Topo君も常日頃からSNSやブログに「配信」やそれに頼らざるを得ない現状についてよくテキストを書いておられ,色々と多くの考えを巡らせているようなので,私たちライブミュージシャンにとって非日常の連続だった今年1年を年の瀬に振り返り,配信その他我々を取り巻く環境についてたっぷり放談しよう,という企画がこのトークライブなんです。題して,最後の聖戦ならぬ「最後の投げ銭」。今年一年,ことに遠隔セッションによる配信は実験的だったこともあり,課金の方法としては「一応無料で観ることもでき,満足してくださった方々に任意の金額をドネーションとして投入していただく」という,いわゆる「投げ銭」が適当と思われていたのですが,エンジニア橋本さんのご協力やSYNCROOMのリリースによって音質・画質も格段に上がり,安定性もほぼ心配ないところまで漕ぎ付けられた今,来年からは普通のライブと同じようにSYNCROOM配信にも一定の視聴料をつけることにしよう…というつもりでいるんです。SYNCROOMに限らずライブ配信そのものが多くのミュージシャンやライブ会場にとって手探り状態だった今年1年は「投げ銭」が主流だったこと自体自然な成り行きだったと思うのですが,いずれは「プロの演奏を聴くにはお金がかかるもの」という原点に立ち返らないと私たちも食べていけなくなりますし,私たち自身がそのムーブメントを起こしていかないとなんとなく不公平な状態がなんとなく続いていってしまいそうな気がしまして,もしそうなったとしたらそれはやっぱいいいことではないと思うんです。
 もちろん,一律にお金をいただく以上配信の音質画質に一定のクォリティが担保されていないとならないのは自明の理で,「スマホ1台」みたいな安易な配信に乗らないことも私たちプレイヤーが心がけていかなければならない事だと思います。「配信ってさー,音悪いよね」という人が増えてしまうのは,結局のところ多くのミュージシャンの首を締めてしまうことになりかねませんので。

 …はっ! こういう話をトークライブのためにとっておかなければならなかったんだわ。私ったら。
 というわけで,この続きは29日18:45から始まる配信(上掲のYouTube)にて! 今までSYNCROOMで一緒に共演してきたミュージシャンたちもゲストとしてトークに参加してくれます(しかも6人も)。お楽しみに!

 

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 そして2021年,年明け1発目のリーダーライブはこちら。

 遠隔セッションをやってると通常の,ごく当たり前にみんなでライブハウスに集まって演奏するライブのありがたみというものが一層よく判ります。昨今の社会状況を考えるとライブを見に行くことに二の足を踏んでしまう方も多いかもしれませんが,ここWonder-Wall Yokohamaをはじめ私たちが演奏するようなお店はほとんどの座席が向かい合わせではなくステージの方を向いていることが多いので,普通の飲食店でお食事をするよりも何らかのリスクは低いんじゃないかと思います。とはいえ,何事にも「100%絶対」ということはあり得ませんので,ご心配な方は是非配信で気兼ねなくお楽しみいただければと思います。

 BOOT FUNK!も佐久間優子女史の加入で現在のメンバーになってからそろそろ3年が経ちます。女史加入当初からすでに長年やっているバンドのようなサウンドではありましたが,そこからさらに3年間同じメンバーでコンスタンスにライブをやり続けたバンドならではの,円熟のアンサンブルと鉄壁のグルーヴをお楽しみいただければと思います。

 


私もツイキャス勉強中

 「BOOT FUNK! feat. AmaKha」@荻窪ルースター,ご来場誠にありがとうございました! BOOT FUNK!が固定メンバーのバンド体制になってから早5年,2つのリーダーライブのジョイントは「いつか機が熟したら」とは思いつつなかなかいいタイミングがなかったのですが,ついに今年6月,キーストンクラブで初めての無観客ライブを行なって以来,気がついたら年が暮れるまでに会場を変えて3回もこのメンバーでライブをやってしまっていました(笑)。まぁそれだけ良い企画だったとは思うのですが,来年は少し希少感を出すために1回くらいで我慢しておかなければなりませんかね。メンバーが6人となり音量もまぁまぁ爆音ということでそれなりに会場を選ぶプロジェクトですが(笑),それでもこれから年に1度はどこかで敢行したいです。

 配信の方はアーカイブを2週間公開するとのことですので,おそらく12/13(日)あたりまでは観られるのではないかと思います。なかなかの音質/画質で楽しめますので,是非チケットをこちらからお買い求めの上期間内にご覧ください!

 

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 前回,「アートにエールを!」に採択されたAkaneko Latin Projectの演奏動画をここでご紹介しましたが,入院中のバンドリーダーと相談してそれより少し前に作ってあったリモートセッションの動画を最近公開しましたのでこちらもご紹介。「ピアノトリオ宴」時代の私の曲,「The Glacial Queen」を演奏してくれています。

 いやーしかし,茜ちゃんもかせっちも健太くんも本当ラテン上手だよなー。この曲は別にラテン研究会のつもりで書いたわけではないのだけど,ラテンのエキスパートが3人集まるとちゃんとした(?)ラテンの曲に聴こえてくるから不思議。

 


「かなめ」

 いよいよ近づいてきました,BOOT FUNK + AmaKhaのジョイントライブ。会場は私が中学生〜大学生くらいの間を過ごした街,荻窪にあるルースターさんです。今までルースターさんは本店とノースサイドの2店舗があったのですが,今年9月からノースサイドに2店を併合し,新たに「荻窪ルースター」さんとしてリスタートされました。今まで他のバンドでは私もよく南口の本店に出演させていただいたことがありますので,お客さんの中にも「あ,ルースターね,南口出てすぐの。OKオッケー」というイメージを持たれている方も多いと思いますが,北口・杉並公会堂の近くに移転してますのでどうぞお間違いなく。またリーズナブルな生配信もありますので(あって良かったホント),ご来場が難しい方は是非ご利用ください! 来場予約・配信視聴とも,お申し込みはこちらのサイトで承っております。

 下の動画は6/1に同じメンバーで六本木キーストンクラブさんに出演した時の配信動画のハイライトで,確か当時,お店の配信視聴者数の記録を塗り替えたはずです。自分でもものすごく気に入っている動画なのですが,よく考えれば自分のリーダーバンドを2つ合わせたんだから自分が気にいるのは当然ちゃ当然よね(笑)。自分の好きなものばっかり詰まってるんだから。

 

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 動画と言えば,そしてルースターと言えばもう一つここでシェアしたい動画が。

 最後にAkaneko Latin Projectのライブをルースターでやってからそろそろ1年になろうとしています。もうご存知の方も多いと思いますが,バンマスでピアニストの野口茜女史は2020年の殆どを闘病生活で過ごしておられます。

 この動画は東京都の芸術支援プロジェクト「アートにエールを!」に応募し採択された作品で,ALPの最も新しい演奏動画でもあります。曲はこの動画のために書き下ろされた新曲で,女史の演奏は入院と入院の間隙を縫って録画/録音されたものです。また時折インサートされる写真は,女史が撮った日本の風景と加瀬田聡 (perc.) 君が撮ったキューバの風景からピックアップしたものです。

 私はこの動画を見ると,2種類の懐かしさを感じます。

 一つは「懐かしい」といっても大層淡いものです。
 ちょうどこの演奏動画を各自で撮っていた頃はまだ「ライブ」そのものが自粛から明け切っていない頃で,他のミュージシャン達も皆音楽を外に向かって伝えるために,オーヴァーダビングによる慣れない動画の制作を挙ってやっていたよなぁ…という懐かしさです。しかし淡いといってもたかだか半年そこら前の事を「懐かしい」と思うというのは,それが今の自分たちと全く違うムードであるからかもしれません。

 いま一つの「懐かしさ」は逆に「郷愁」といってもいいもので,それはもちろんこの4人で演奏する事自体に対するものです。娑婆にいるメンバー3人は皆このバンドで再びライブができる日,何ならリハーサルができる日すらをも恋焦がれていると思いますが,待ち時間が長いほど再会の喜びも大きいと思いますので,どうかバンマスにおかれては我々3人を放置プレイしてゆっくり体を治してきてくれたらと思います。

 

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 当たり前だけど,やっぱりバンマスはバンドの要なんだよね。バンマスがいなければバンドはできない。残りのメンバーで演奏ができたとしても,それは元のバンドとは別のセッションでしかない。スパニッシュ・コネクションのツアーは「ツアーだったからこそ」バンマスがいなくても敢行できたのかもしれない(中止にするのも容易ではないから)。

 茜ちゃんも千鶴ちゃんも芳輝さんも,みんな「要」なんだよなぁ。そんな「要」感がバンマスとしての自分にもあるのだろうかと考えてしまう今日この頃。

 


だんだんSNSのまとめサイトみたいになってきた

 今日もいろいろお知らせがございます。

 ●まず,11/18(水)に行われる予定でした六本木クラップスでの鹿嶋千鶴 (sax.) 女史のライブですが,残念ながら女史の体調不良により急遽延期が決定いたしました。観覧や配信の視聴を予定しておられた皆様には大変ご迷惑おかけすることになり誠に申し訳ありませんが,女史復活の折には同じメンバーでのリベンジ公演が設けられると思いますので,どうか少しの間お待ちいただきますようお願い申し上げる次第です。幸いにも同メンバーでのライブアルバムが昨年リリースされたばかりですので,お待ちいただく間是非そちらをお買い求めの上,予習にお役立ていただきたく思います。

 

 ●その翌日,11/19(木)の六本木クラップスのライブはスパニッシュ・コネクション20周年記念ツアーのファイナル・ライブです! 9/1〜10/30の2ヶ月間,バンマス不在のまま32公演に渡って敢行された濃密なツアーの集大成となるライブで,そこまで2日に1度のペースでライブをやっていたのに急に2週間以上も間が空いてのファイナルなのでちゃんと指が動くかどうか大層不安です(笑)。通常のライブ観覧に加え配信も予定されており,会場でのご観覧はまだ少しお席があるようですのでご来場を予定しておられる方は是非こちらからお早めのご予約をお勧めいたします(配信のご視聴も同じリンクからどうぞ!)

 ●そんなわけでして,10/27のスパコネ@函館ライブの動画は11/18いっぱいで公開終了となります。「まだ見てなーい」という方は是非お早めにご覧いただいて投げ銭にご協力いただけますとありがたいです。ちゃんとマイク立ててマルチトラック録音しましたので,びっくりするくらい音が良いと思います。

 ●そしてそして,11/29(日)には私の久々かつ今年最後のリーダーライブ「BOOT FUNK! feat. AmaKha」が荻窪ルースターで行われます。こちらの詳細は追ってまたアナウンスしたいと思いますが,ご予約や配信に関してはこちら全て記載されておりますので御覧いただければ幸いです! いやー休日にリーダーライブやるの,ホント久々だわ。嬉。

 


久々のSYNCROOM配信

 昨日,スパニッシュ・コネクション20周年ツアーから無事帰ってきました。公演自体はあと一つ,11/19のファイナル@六本木クラップスが残っているのですが,地方を機材車1台で回る,所謂「ツアー」は10/30の苫小牧公演で全て終了しました。共にツアーを回った4名のミュージシャンが,誰一人体調を崩さず怪我もせず無事帰還できたことに,まずは何よりもほっとしているところです。
 コロナ禍という,ライブ・ミュージシャンにとってかつて経験したことのないような逆境下において,30本以上の公演からなるツアーを敢行できたということは奇跡という他なく,今回残念ながら病気療養のため全ての日程に参加できなかったバンドマスター・伊藤芳輝さんの築いてきた人脈の広さに改めて敬服するよりありませんでした。この事に就いてはいずれまた書く機会があるかもしれません。

 

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 さて今回は2つご紹介する暇もなく,シェアは一つです。明日(日付が変われば今日)11/2(月),久々の遠隔同時セッションによる配信です。

 オンラインクィンテット名義で配信をするようになって以降,思えばTopo君にケーナばっかり吹かせてサンポーニャを吹いてもらってなかったな…というわけで,今回は全曲ではありませんがサンポーニャ推しの選曲を組み,どんな楽器なのかを色々Topo君に訊きながら番組を進めていきたいと思います。SYNCROOMによる配信も1ヶ月ぶりですので,遠隔ならではの面白さを存分に活かした配信にしたいです。また,おそらく夜半に一度チャットのできる再放送を設ける予定です。どうぞお楽しみに! あ,投げ銭はいつものこちらです!