備忘録<その80>

 ●急に決まったライブのお知らせ。最近ちょくちょく出演させていただいている野毛Junkさんに「6/5何かやりませんか?」と誘っていただいたので,以前からやりたいと思っていたみちよん村上広樹さんとのトリオで出演させていただく事になりました。あまりに似つかわしいセッション名(「やぢまゆうぢとびぢょとやぢゅう」)を思いついてしまい感激で涙が止まりません。
 ●久々に友人の出ているライブを見に行ってきました。大ファンだったドラマーの太田明さんとお話しする事ができ有頂天に。バーベQ和佐田さんのベースもいい音だった~(一瞬だけ「パッシブのJazz Bass欲しい!」と思ってしまったのは内緒)。
  ●今月上旬は六本木でのライブが立て続けに入っている。3日と4日などは会場こそ違うものの連日の六本木であり,横浜までいちいち戻るのが面倒で「どこか安宿があったら泊まっていきたいよー」とつい思ってしまう。しかし冷静に計算してみるとウチから六本木までの往復距離は90km程度なのであり,私の機材車だと高めに見積もっても1700円分くらいのガソリンしか使用しないのだ。そう考えると横浜←→都心如きの距離で宿泊を考えるのはやっぱりもったいないという事になってしまう。
 ●テレ朝の「シルシルミシル」で富士そばの特集をやっているのを見て驚いた。店舗ごとのオリジナルメニューは店長が勝手に考えて勝手にメニューに追加してしまって構わないのだそうだ。そういえば町田のレッスン会場の近くにもあったな…と思って10年ぶりくらいに富士そばののれんをくぐってみると,ここのオリジナルメニューはほうれん草と豚肉と卵が入ったそば(温)だった。
 ●ちなみにその時はオリジナルメニューは回避しもりそばを注文。一口食べてみて「あれ,こんなに旨かったっけ?」と思わず首をかしげてしまった。昔の富士そばって麺がブヨブヨで駅のまずい立ち食いそばとそう変わらなかった気がするんだけど。


備忘録<その79>

 ●今回の更新はお詫びからスタート。9/10に予定していた柏スタジオ・ウーでの「宴」ライブが9/8(水)に変更となりました。こちらの都合で週末から水曜日に変えてしまい誠に申し訳ありませんが皆様ぜひご予定お繰り合わせの上お越しいただきたくお願い申し上げる次第でございます。
 ●何だか1週間ほど前からずっとお腹の調子が悪い。暖かくなってきて食べ物の足が速くなったせいか。
 ●ラッシャー木村さん。ここ最近で一番悲しい有名人の訃報でした。心よりご冥福をお祈り致します。
 ●私如きが言わなくてもみんな思ってると思いますが池上彰さんのニュース解説の判りやすさはハンパないなぁ。
 ●ビートルとかの旧車がマニアの心をくすぐるのは判らんでもないけど,明らかに不完全燃焼(プラグがかぶった時のような臭い)の排ガスをまき散らしたまま公道を走るの,ホント勘弁してほしい。これって前にも書いたような気がするけど。
 ●ガソリン関連で思い出した。以前ガソリンスタンドでバイトしてたとき,給油してたらクルマから女の子が降りてきて「アタシこのニオイ好き~」とか言いながら給油口に顔を近づけて試験管のように扇ぎつつ揮発したガソリンを吸い込んでた。「発癌性物質ですよ」と言ったらドン引きされたけど。


『人格=演奏』?

 ライブの仕事の際,主催者やお店の了承が得られる時は反省材料にするためにライブの模様をエアで録音することがある(お客さんはもちろん不可ですよ)。はじめの頃はポータブルMDレコーダーにマイクをつないで録っていたのだけれど,ipodに接続できるステレオマイクがある事を知ってからは専らそちらを利用している。
 不思議なもので,調子良くノリノリで弾けた演奏ほど後でプレイバックしてみるとダメダメである事が多く,なかなかフレーズが浮かばず迷いながら演奏した時の録音は,後で客観的に聴いてみると間が生きていて全然悪くないと思える事が多いのだ。もちろんすべてがこれに当てはまる訳ではなく演奏の善し悪しは様々な要素が複雑に絡み合うのだが,ともかく自分の仕事を客観視する事がどれほど重要かをこのエア録音は教えてくれるのだ(もちろんバランスのよいライン録音が貰えればそれに越した事はないのだが)。

 話は変わるが,大学生くらいの頃音楽の事でちょっと気になっていた問題がある。ベースマガジン誌を読んでいたら海外のさる大御所ベーシストのインタビューが載っていて,インタビュアーの「ミュージシャンの演奏というものは,その人自身の人格を常にそのまま反映するものなのでしょうか?」という問いにそのベーシスト氏は「そういう事も多いし,そうでない事も多い」と答えていた。当時の私の音楽仲間と言えばプロミュージシャンは殆どおらずせいぜい音楽サークルの仲間たち(それでも,音大や専門学校でもないのに「絶対プロになれそう」と思えるほど巧い学生やOBがたくさんいた)くらいだったが,彼らをインタビュアーの質問に照らし合わせると概ね皆性格通りと思えるものの,確かに完全にそうだとは言い切れない例もあるなぁ…という印象だったのだ。今思えばそれはあくまで彼個人の意見であり,他の一流ミュージシャン全てが同じように思っている訳ではないに違いないのだけれど,当時の私は御大の意見なのだからおそらく普遍的にそうなのであろうと思い込み,「凄腕ミュージシャンになれば役者の演技のように人格までコントロールできるんだろうなぁ」という風に勝手な解釈をしていたものである。

 それから20年近く経ち,どうにかプロミュージシャンの中で一緒に演奏できているらしい今改めてこの問題に思いを馳せてみると,何だか誰も彼も100%それぞれの人格通りの演奏をしているように思えるのだ。ひょっとすると知り合いのミュージシャン一人一人を携帯の電話帳でも見ながら虱潰しに思い出していけば一人くらいの例外に思い当たるのかもしれないが,それをぱっと思い浮かべる事ができないくらい皆人となり通りの演奏をしているように思う。自分の演奏すら「全く自分そのものだな」と思えてしまう。これでは御大の意見と半分食い違っている事になるが,もちろん御大の経験値と感受性を以て周囲の世界的ミュージシャン達を見渡せば全く違った景色が見え,答えも違ったものになってしまうのは当然であり私如きの稚拙な考察と並べるのはいささか失礼であろうとも思う。それでもいつの日かこの御大に相見える日が来たならばこの事について今はどうお考えなのか詳しく拝聴してみたい。可能ならば,例えば誰が「性格通りに弾かないミュージシャン」なのかこっそり教えてほしいと思う(笑)。

 ともかく今の私には周囲も自分も皆「その人そのものの演奏」をしているように見えるのであり,それが良い事なのか否かについては今のところあまり興味がない。ただ一つ言えるのは自分の演奏を前述のエア録音で聴く時「あ,ダメぢゃん」「あっ何だ今の」と凹む事はしょっちゅうなのであり,これを自分の仮説に照らし合わせると「人格が治らないとプレイも良くならない」という絶望的な結論を1つ導いてしまうのだ(笑)。願わくば自分のプレイの欠点が濯がれている頃には,自分が人間的にダメダメな部分も成長していてほしいと思う今日この頃なのである。


誕生日がらみのライブ

 例年の誕生日は個人的な知り合い数名がメールをくれるのみでしたが,今年はそれに加えミュージシャン仲間からのお祝いメールも何通か届き更に嬉し い誕生日となりました。私ごときの誕生日を覚えていて下さっている上に毎年メールを下さる皆様,いつもありがとうございます。今年はバースデイライブはで きませんでしたが5/30のNORIKOさんのライブ(調布GINZ)が「with やぢまゆうぢバースデー」と銘打ってくださっているので私も何曲か自分の好きな曲を提案させていただく予定です。
 それより10日前の5/20には野毛Junkでスーパーヴォーカリスト・三科かをりさんと双頭セッションを行います。三科さんとの共演は去年の私のバースデイセッション以来1年ぶり。彼女も今や数々の凄腕ミュージシャンと共演する多忙な人ですが私もこれからたくさんのライブをご一緒し,皆さんに彼女の素晴らしいヴォーカルを聴いていただきたいです。

 ちなみに今年の誕生日は朝一番で猫の病院,午後からはリハーサルという地味な一日でした(笑)。猫は今では週一で注射を打ちに行かなければならないので,私が早起きして身支度をしているだけで「病院だ!」と感づいてどこかへ隠れてしまいます。さすが動物,ここまでは非常に勘が冴えているのですが隠れる場所がワンパターンですぐ見つかってしまうところが所詮猫なのです。


『初代ファミコンってあの赤いやつですか?』って言われた時にジェネレイションギャップを感じました

 初参加となる「HT Jazz Orchestra」のライブに出演してきました。私くらいの歳になるとそろそろ「ジャズのセッションに出かけたら自分が一番年上だった」なんてシチュエーションもだんだん珍しくなくなってくるのですが(この前の5/1もそうだった),17人編成のビッグバンドで自分が最年長,しかも一つ二つ下はおろか30代の人間自体が自分一人だったと気づいた日にゃ多少なりとも凹まざるを得ないってもんです。フルバン自体もものすごく久々で多分2005年頃に参加させていただいた田中哲也さんのビッグバンド以来。貴重な2日間のリハのうち1日は出られなかったので(リハトラ立てましたが)例によって譜面に首っ引き,しかも諸事情でスペースが狭く譜面台を左横に置くしかなかったので最初から最後まで常に横を向きながらの演奏で首がおかしくなりそうでしたが,大きな事故もなく何とか無事アンコールまで弾き切る事ができたっぽいような気がします(弱)。リーダーの佐藤友亮君と吉澤友美さんの才能は卓越しており,作曲/アレンジ能力もさることながらポップなオリジナル曲をおそらくコアなジャズファン層にまで楽しませてしまえそうなバンドのコンセプトが何より素晴らしいと思いました。

 ちなみに私にとっては佐藤君以外は全員が「初めまして」だったのですが,中には「『オバタラ』のライブにボーヤで来ていました」とか「某ライブハウスでバイトしているとき『宴』見てました」と言ってくれる人もいて驚きました。音教の生徒さんとかにそんな声をかけられる事は今までにもありましたがよもや共演者がそんな事を言ってくれる日が来るとは…いや,普通にヲッサンになったってだけの話なんですが(笑)